「引きこもる」というプロセスがあることは、必ずしも悪いことではありません。
「クラスメイトにいじめられて学校に行くのが嫌になった」など様々な事情があるでしょうし、引きこもる時間の中で色々な気づきやスキルを得ていく人もいます。
かといって、引きこもる人のすべてを「君は悪くないよ」と言ってよいわけでもありません。
引きこもり生活の、その質を観察すべきです。
引きこもって、快楽にばかり時間を費やすなら、あなた自身も精神性が低い。
引きこもった人は、「同級生は幼稚だ!社会は腐敗している!」と社会に嫌気がさしている人が多いでしょう。「奴らは精神性が低い!」と。
しかし、あなたはどうでしょうか?
引きこもって、それでテレビゲームやアニメにばかり没頭しているなら、あなたも精神性が低いです。いじめをする人々では平和な社会は造れません。しかし、快楽に没頭している人ばかりでは平和な社会は造れません。彼らもあなたもどちらも、社会にとって危険因子です。
別にあなたの精神性が低くてもよいのですが、それなら社会批判や他人の批判をしている場合ではないです。社会や他人を見下している場合ではありません。
謙虚になりましょう。
精神性の高い人は、引きこもっても建設的に暮らそうとする。
「オールドソウル」など精神性の高い人も、引きこもりに陥ることがよくあります。社会不信に陥ることがよくあります。
しかし、精神性の高い人は、引きこもった際の生活の仕方が建設的です。
学校に行かなくても勉強はしようとする。
学校に行かないけれど、自分で勉強をしようとしたりします。今の学校に復学するのは無理だと感じたとき、フリースクールやホームスクーリング、図書館に行って自主勉強するなど、代替案を考えようとします。
「二十歳になったとき、労働の出来る大人にはなっておかなくては」と考え、そのための準備を重ねていこうと考えます。一般教養を身に付けようとしたり、高卒の資格をとったり、などです。
ゲームばかりしていると労働できない大人になってしまうことを察しており、そうした堕落しすぎた生活を拒みます。
引きこもりの要因以外に対して優しく明るい。
精神性の高い人は、引きこもっていても卑屈な性格になったりしません。
たとえば学校のいじめが要因で引きこもりに陥った場合、クラスメイトに対して無表情になったりはしても、家族に対しては愛想や優しさを継続します。家族は悪くないですから、悪くない人々に対して不快感を与えるようなことはしません。
不登校に陥ったからといって心を閉ざすことは嫌い、何か他の人々の輪を探そうとします。たとえばガールスカウトなど見つけて、その活動を楽しみます。
そこで微笑んだり手助けしたり、さわやかな交流を図ろうと努力します。そうしたコミュニケーションが気持ちのよいものだとわかっています。
モラルがあり、視野が広い。
要するに、モラルがあり、視野が広いのです。
部屋に閉じこもってテレビゲームばかりしていたら家族に迷惑がかかる、社会にも迷惑がかかりうる、ということがわかっており、自分なりに出来ることをやろうとします。
学校に行かないかわりに家事を引き受ける、料理は自分でする、ものを欲しがらないように自制する、などです。16歳になっていれば、バイトはして必要なお金を稼ごうとします。
学校や会社で傷つけられて引きこもりに陥ったとしても、自分が卑屈な人間でいたら人を批判する筋合いもない、ということがわかっています。だから卑屈にはなりません。「うっせえわ」のような歌に共鳴したりしません。
このような引きこもりもいるのです。
世の中には、このような引きこもりもいるのです。
アニメなどで描かれるひきこもりの少年少女は、卑屈になって家族にも無愛想で、テレビゲームやアニメに没頭している子が多いです。だから引きこもりとはそれでよいのだ、と思ってしまう子が多いのでしょう。
しかし、そうでない引きこもりもいるのです。もっと建設的に、ほがらかに、優しく生きようとする引きこもりもいるのです。
これは、引きこもりの子当事者に伝えたいことでもあり、その親御さんに伝えたいことでもあります。
我が子が引きこもりを選択したとき、甘やかしすぎるのはよくありません。
「学校に行かないのはいい。でもそれなら自分で料理をしなさい」「家にいるなら家事をやりなさい」「テレビゲームが欲しいならアルバイトをして自分で買いなさい」などと、建設的な行動を促すべきです。
「来客者があったときにはちゃんと笑顔であいさつをしなさい。来客者があなたをいじめたわけじゃないでしょう?」と道徳をしつけるべきです。
こうした教育の出来る親が減っているため、なおさら卑屈な引きこもりが増えます。
1か月くらい趣味に没頭するのはよいでしょう。
引きこもりに陥った際、1か月程度ならば、テレビゲーム漬け、アニメ漬けの日々に没頭するのもよいでしょう。
それまであまりゲームやテレビをしていなかったなら、なおさらです。親のしつけが厳し過ぎた可能性があり、抑圧されていたでしょう。それをすっきりさせてよいです。
精神性の高い子は、1か月程度もゲームや趣味に没頭すると、飽きを感じるはずです。
「同じようなことの繰り返しにすぎないな」と気づいて飽きたり、「ずっとこんな生活ではだめだ」と良心が痛み、建設的な暮らしに切り替えようとします。
そうであるべきです。
だらしない引きこもりに、誰も聞く耳を持たない。
引きこもりの子には、「社会は幼稚だ」「社会は腐敗している」と社会批判的な感性を持つ子が多いでしょう。その社会を倒そうと考えたり、社会批判的なことを歌ったりブログに書いたり、したくなるかもしれません。
しかし、「社会は幼稚だ!」と言っている本人がテレビゲーム中毒であったり親のすねをかじっていると、誰も聞く耳を持ってはくれないです。「おまえも幼稚だな」と失笑されるだけです。
大人たちは、あなたよりも広い視野で社会を見ています。
強いて言えば、あなたと同じような「現実逃避的な社会批判者」はあなたに共鳴し、近づいてくるでしょう。しかし彼らもまた性格が悪く、遊んだりバンドをしたりしてもケンカやトラブルが多発するでしょう。
引きこもっても建設的に暮らそうとする子は、同じように建設的に何かに励もうとする引きこもりに好感を持ち、近寄ろうとします。そして一緒に成長していったり、優しい友情を楽しめるでしょう。
「波動の法則」です。
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